HP Financial Calcurator 12C Original Made In USA

USED: ORIGINAL MADE IN USA 1980’s
Length: 5.1″
Width: 3.1″
Height: 0.6″
Weight: 4oz

¥17,280 exc. tax

Product Description

■ OVER 3 DECADES LONG SELLER

 

常に目まぐるしい技術革新にさらされているコンピュータやデジタル機器の世界では製品のライフサイクルも短く、たとえば10年以上モデルチェンジをせずに販売されている製品を探すのはとても難しい。モデルチェンジどころか製品シリーズとしても、10年以上続く成功例はごく一握り。続いた製品(シリーズ)があっても、その中身は時代の変化にあわせて全く別物に変身を遂げていることが多い。新陳代謝の激しいこの業界では変化を拒むことは死を意味する。しかも、それが10年間となれば、製品どころか企業自体の存続さえもあやしい。そんな業界にあって、10年どころか30年以上にわたり一切デザインの変更をうけずに販売され続けてきている製品がある。

 

■ THE BANKER’S EDGE

 

米国コンピュータ大手、ヒューレットパッカード社(HP)は1981年に金融・財務業務向けに特化した電卓HP12Cを発売した。その電卓はワイシャツの胸ポケットに入れて持ち運べるサイズであることを第一命題として開発され、なおかつ金融や財務の業務で多用される複利計算や減価償却計算の機能を備え、頻繁に使う演算や係数などを登録しておく一種のプログラム的な機能まで備えていた。当時はまだビジネスシーンにおけるコンピュータといえば大型の汎用機(メインフレーム)を指していた時代で、ノートPCはもちろん、デスクトップ型のPCも普及していなかった。(このころ、IBMがやっとPERSONAL COMPUTERと銘打った製品5150の販売に乗り出しているが、当初はビジネス向けの製品とはみなされていなかったし、当然のことながら携帯したり持ち運べるしろものではなかった。)そんな時代に登場したHP12Cは、ビジネスの現場、とりわけ複雑な財務分析と投資・経営判断を迫られる投資家、経営者、金融・財務関係者の間に瞬く間に普及、以来30年以上にわたり今日まで財務プロフェッショナルの必携ツールとして業界内では知らない者はない存在となっている。

 

■ REVERSE POLISH NOTATION

 

HP12Cは一般の電卓とは異なる逆ポーランド(RPN)という入力方式を採用した。一般の電卓が演算子の入力後に、その演算対象の数値を入力するのに対し、RPNでは数値の入力後に演算子を入力する。最初はとっつきにくいこの入力方法だが、一度ものにするとあまりの使い勝手の良さに、もう元の電卓には戻れなくなる。RPNはコンピュータのプログラミングや演算実行アルゴリズムにも適しているとされ、コツをつかめば何重にもカッコで括られたような計算式も一回の入力で最終計算結果を得ることができた。こうした独創性に魅了されたファンは多く、今でも多くのウェブサイトでHP電卓の魅力や使いこなすためのTIPSが公開され、12Cに特化したFACEBOOK GROUPまで立ち上がっている。

 

■ INDUSTRY STANDARD

 

プロフェッショナルユースを想定し、電卓でありながら米国国立標準局(現NIST)の精度基準認証を取得しており、その計算結果は法的にも正確かつ正式な計算値として認められている。CPA、CFAなどの米国の財務資格試験への持ち込みが公認されている唯一のRPN方式電卓でもある。結果として発売以来30年以上にわたり不動の金融・財務電卓のデファクトスタンダードの座を守り続けることになったが、実は開発段階で当初想定されたライフサイクルは2年程度であった。実際その後HPからは、より高機能な金融電卓が多数発売された。しかし12Cがデファクトの座をゆずり渡すことはなかった。なぜか?限られたキーボード数とコンパクトなサイズでありながら、使いなれれば仕事に必要充分な機能を簡単に呼び出して数値をはじき出す。つまり、余計なものがついていなくて、一度慣れると、とてつもなくパワフル。そして見逃しがしがちだがハードウェアとしてのパッケージングもとてもユニークかつ魅力的にできていた。

 

■ JOYS OF OWNERSHIP

 

通常の電卓とは異なる横置きのデザイン、アルミ製のボディに、(結果的にクラッシックとなった?)変わらないデザイン。特に多くのユーザーリビューなどでも絶賛されているのが、そのとびぬけた頑丈さとキーボードのタッチフィール。私自身、入社間もない頃に先輩から5年おちの12Cを譲りうけて以来20年以上使用している。その間、かなり無造作に扱って、何度も机から落としたりしているが、今も健気に数字をはじいてくれる。そしてキーボードは、通常の電卓にありがちなあのカチャカチャという安っぽい感覚とは無縁で、擬音でたとえるならコリコリとした感覚で入力完了を確実に感触で伝えてくれる。RPNといった機能面での独創性に加え、こうした佇まいや質感が12Cを唯一無二の魅力的なハードウェアたらしめている。

 

■ BUDDY OF YOUR BUSINESS LIFE

 

アメリカだけでなく、日本でもこの12Cとともにビジネスマンとしての経験をつんでいった人物は多く、MonexのCEO松井大はブログで12Cの使い勝手と頑丈さを絶賛し、丸紅社長(当時)朝田照男はTV番組戦士の逸品でこの12Cを挙げている。この製品に言及したウェブサイトやスレッドは国内外ともに枚挙にいとまがなく、UPされたコメントを読めば世界中のベテランビジネスマンやエクゼクティブ達が、この12Cと苦楽を共にしながらビジネスのイロハを学んでいったことをうかがうことができる。

 

■ VETERAN’S ICON

 

今日では ノートPC、スマホ、エクセルなどなど、パワフルで便利なツールがあふれている。以前とはくらべものにならないような凝った分析やレポートが簡単に作成できるようになった。しかし、ツールが強力でスマートになればなるほど、真の意味でのスキルやセンスはスポイルされてしまっているのではないかという直感もまた禁じえない。だからこそ、そのちっぽけな古ぼけた電卓は今日でもベテラン・プロフェッショナルのアイコンとして独特の迫力とオーラを放っている。

 

■ SPIRIT OF THE GARAGE

 

12Cを開発したヒューレットパッカード社は創業者のBill HewlettとDavd Packrdにより1938年に創業。当時は電子機器の製造業といえばシカゴが中心地だったが、地元サンフランシスコ郊外パルアルトに借りた自宅裏のガレージで創業を開始した。スタンフォードで学んだ先進技術を活かして開発した電子計測器がディズニーに採用されたのを契機にビジネスは拡大。その後は企業向けコンピュータの分野でも急成長を遂げ、2012年現在、売上規模では世界最大のコンピュータメーカとなっている。HPは先進技術を核にビジネスを起業するいわゆるベンチャー企業のはしりとされ、その成功に続き、アップル、マイクロソフト、グーグルなどベイエリアにはたくさんのIT関連企業が勃興した。やがて、同地域はシリコンバレイと呼ばれ米国のIT産業の中心地となった。同社が創業したガレージは修復再現され、シリコンバレイ発祥の地としてカリフォルニア州の史跡に指定されている。BillとDaveが示した従業員への信頼に基づく経営哲学、マネジメントスタイルはHP Wayと呼ばれ後の企業家、経営者に多大な影響を与えている。

 

■ MORE THAN A DEVICE

 

12Cの設計思想とその独自性には西海岸に花開いたオープンでフランクな起業家スピリットとその歴史が凝縮されている。その歴史に想いを馳せてこのデバイスを携えるとき、それは単なる電卓という機能を超えた一種のお守りであり、戒めであり、またあるときにはビジネスシーンでの苦楽を共に乗り越え、人間的な成長を見守ってくれる寡黙な相棒となってくれる。それは使う者に修練を要求する替わりに、やがてツールを使いこなすことと仕事のスキルが不可分一体のものになっていくことの喜びを教えてくれる。現代は、誰にでも簡単に使える便利なデバイスにあふれている。けれでも、そのほぼ全ては数年とたたずに新しいモデルにとって替わり姿を消していく時代でもある。我々は今、相棒と呼べるような道具に出会うことがとても難しい時代にいる。

 

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 ■ ORIGINAL MADE IN USA MODEL

 

12Cは1981年の発売当初は全てアメリカでのみ生産されていましたが、その後マレーシア、シンガポール、中国、マカオ、ブラジルなど複数の国で生産されるようになりました。現在新品で購入できるものは中国で製造されているものになるようです。識別は裏側の樹脂ボディ部分にある製造国の刻印もしくはシリアルにあるアルファベットで区別することができます。それ以外は使用感覚、質感ともに違いはありません。ただ、Brucoでは最初期のUSA生産モデルにこだわってUSEDの MADE IN USA 良品を探してみました。USAモデルの良品は希少になり、価格も高騰しているので、MADE IN USAにこだわってお探しの方はお早目に。他に未使用のSINGAPORE製も在庫あります(お値段は同じです)。

 

■ USER COMMUNITY , TIPS AND RESOURCES

 

紹介にも書きましたが、ユーザコミュニティと言っていいくらいのネットワークがあり、使いこなすための情報やマニュアルはネットで多数入手可能です。英語はもとより、国内で日本HPが正規販売していた際の日本語マニュアルもダウンロード可能です。

■ HP 12C DORKS ON FACEBOOK

■ VINTAGE HP CALCULATOR MUSEUM

■ 日本語クイックスタートガイド(ダウンロード

■ 英語版 HP12C User Guide (ダウンロード)

■ 日本語出版物:HP12cによるときめきひらめき金融数学

他にも内外の多数の個人サイト・ブログで12Cの活用方法やRPNについて解説しているサイトがあります。

 

 

 

 

 

 

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